プロフェッショナルとは

仕事(おもに医療)

先日ある病院の院長とお話しさせてもらった。
その先生はもともと都立病院で長く勤務医をされていて、定年後に今の病院の院長になったとのこと。

「自分がいる間に少しでもこの病院の医療レベルがあがってこそ自分がここにいる意味があるんです」
「小さな病院にいると、日常の雑事や使える道具の質に落胆して徐々に自分を納得させる人もいるが、いついかなる時も自分が医師であるというプライドを忘れてはいけない」

このような言葉を頂いた。
プロフェッショナルというのは、こういう人のことをいうんだなと痛切に感じました。

私の印象では、50代より上の先生にはこのような方が非常に多い。
‘医師というのは職業分類の一つではなく、そこに求められるものがあるし、またそれにプライドを持たなくてはいけない’
こういった医師達により、日本の医療は支えられてきたし、医師達もプライドを持ってきた。
我々の年代も見習うところが多々あると思う。

現在は、医師のプロフェッショナリズムが落ちてきたと言われている。
私自身は実感はなかったが、院長先生とお話しして気付かされた。
どうやってその意識をつけられたのかとても興味深い。

ただ今後の医療システムの在り方としては、昔のように医師の強力なプロフェッショナリズムによって支えられるという方向ではないと思う。
もちろん患者さんを第一に考えながら、それでも自分の生活スタイルや家族を大事にしながら医師としても世の中に役立っている、そういった人が医師として認められるようなシステムだろうと考えている。


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