ナルニア国物語を見て

オフ

昨日テレビでやってました。
まぁ海外の映画でよくあるのですが、「なんでそこでそれを優先する?」という感じの、日本人には(少なくとも私にとっては)わかりにくい流れもありました。

話の中間くらいで一度主人公側は戦争に負けるのですが、大将格のAという人物とBという人物の2人のミスがありました。
以下どちらが組織にとって受け入れられないでしょうか。

(前段階として)
そもそもその戦争を仕掛けるかどうかの論争があった。
Aは「こちらから仕掛けるべきだ」、Bは「こちらの陣地にこもって守るべきだ」と言い争ったが、結局仕掛ける事になった。Bは結論が出ても不満そうではあったが、これが敗戦後の言い争いの原因にもなる。

そして、改めて戦争の説明。
相手の城に奇襲で攻め込むのですが、基本的にAの役割が大将、決断する人です。Bはもともとその城を良く知っている事もあり、先に潜入して城門を開くという役割。
夜中に首尾よく何人かで城に潜り込んだまでは順調だったのですが、ここから大敗戦につながるミスが2つ起きます。

・1つ目
Bは真っ先に城門を開けなければならなかったが、城に閉じ込められていた自分の恩師を助けたり、自分の父親を殺された復讐を優先してしまい、城門を開けるのが遅れた。
・2つ目
城門を開けるのが遅れたため 、主人公側の軍勢が城に突入する前に相手に知られてしまった。Aはそこで撤退するか強引に攻め込むかの判断を迫られ、(多分自分が戦争を仕掛ける事を決めたため、それにこだわり)強引に攻める事を選択。

結局、相手が準備をしてしまい仲間のほぼ半数を失うほどの敗戦をしてしまう訳ですが、組織としてこの2つのミスのどちらが受け入れられないでしょうか。 

私の答えは簡単で、1つ目(Bの)ミスの方が圧倒的に受け入れられません。
このミスは、組織としての最優先事項を自分の都合や感情で破るということをしています。戦争とそれ以外を天秤にかけています。いくら始める前に論争があっても、一度決定したなら実行段階では迷わず進めないといけないと感じます。また、 恩師や身内といったことは自分自身だけのことで、自分の行動で何百・何千といった部下を危ない目にさらす事は許せません。もし自分の都合を優先するかもしれない可能性があるのなら、最初からその役割を引き受けるべきではありませんでした。

2つ目(Aの)ミスは、これも大きなミスですが、基本的には能力不足に起因しています。城門を開けるのが遅くなっても「これは無理だ」と感じて早く撤退していれば、大きな損失は出なかったでしょう。能力の不足やプライドが判断ミスを招いた訳ですが、基本的には戦争をどうするかを考えています。

この2つを組織としてみた場合、自分が使いにくいのはBです。何故なら計算が立たないからです。
決定した事を実行段階で反古にされたら、それまで考えていた事が全くの白紙になります。能力不足で実行段階で止まってしまったらフォローできるように思います。
(このあたりは結構感覚です)

でも、(アメリカ映画では多いですが)映画でこんなに普通にこの選択が取り上げられていて、その後仲間にもそれについてあれこれ言われる事もなく最後は大団円で締めるということは、あちらの国の価値観では、Bの選択もそんなに無茶苦茶ということでも無いのでしょうか。
私だったら二度と口をききません(笑)
Aはありです、私の中で。今後がんばっていきましょうねと感じます。

皆さんは、この事例を見てどう思うでしょうか。 


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