後輩への教育に関して

仕事(おもに医療)

年を取ってくると後輩や部下に対して、教育・指導を行うことがでてくる。
昔自分が研修医だったり、ビジネスの世界に入ったばかりの時には教えてもらうばかりだったけど、最近は年下の人と会うことも多い。

そういった時に教育、とまではいかないけれども何かを伝えたいときにどういう話し方をすればよいのか、いつも考えながら話している。
教えてもらう立場だった時は、「自分のこと棚にあげてコイツ何言っとんねん、、、」とか正直思ってたりした。中学生過ぎたぐらいのときから先生や親に対して、「自分も出来んやろそれ」と反抗していた。
でも今思うと、自分が出来なくても人に指導しなくてはいけない事は多々ある。そういった意味で研修医の同期の一人には「あの時点で教える方の気持ちがわかってたんだなぁ」と感心する。 

で、自分が指導する方に回ってみて、自分ができなくてもやってもらわなくては困る事は多い。そういった時にどうやって納得してもらうのか。
自分の性格からして、立場であったり、年齢で強制的に上から押さえつけるのは絶対嫌だ、と思う。
組織としてのビジョンを示して、「あなたの役割はこれで、それはとても重要で、これぐらいのクオリティが必要になる」ということを丁寧に説明していくしかないだろう。
そこにモチベーションマネジメントの問題もきっと入ってくる。

少し前提が違うかもしれないが、プロスポーツ選手ってきっとプライド高いだろうから、教える方はかなり気を使うと思う。
日本では、昔の名選手が監督やコーチをしていることが多いのは、上手な人に教えられるのは抵抗がない、というのが大きいんだろう。あと、体育会系の上下関係ね。

それに引き換え、海外では現役時代に名選手ではなかった人がベースボールにしてもサッカーにしても名監督、名コーチになっている。あれには、監督・コーチ側と選手側の両方に、どうしてなんだろう?という疑問がわく。
監督・コーチ側:どうやって教えられる側の気持ちを納得させているのか?理論を極めるのはもちろんとして、選手の気持ちを把握する術に長けていないととても出来ないと思う
選手側: 現役時代明らかに自分より出来なかった人に教わるのはどういう気持ちか。それでも付いていく理由は?

海外では年功序列って日本ほどではないと思うし、あの形式が成り立つ理由がきっとあると思う。そして個人の教育・指導の問題だけではなく、これからの日本の組織にとってもその理由は重要であるに違いない。
何故ならこれまでの人が生きてきた定石はこれからはきっと通用しないから。それにも関わらず部下を抱えないといけないから。
どうやって自分より年下だったり立場が下だけど、現在に関連する情報や感性が豊かな人たちをまとめて結果をだしていくか。
それこそが今の30代後半以降の人に求められている事だろう。 


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